私はよく夫に「のび太キャラだなあ…」と言われます。
あの「ドラえもん」の主人公の、弱虫でなにをやってもダメな「のび太」です。
「うわ~ん、スネ夫にまた自慢されたぁ」
「かけっこでまたビリだったよぅ」
「昼寝している間に100点取れればいいのに」
ドジでのろまなのび太は、本来人一倍頑張らないといけないのだけど、忍耐力がないので、分かりやすい成果がないとすぐにがっかりしてしまいます。スネ夫のように自分にないものを持っている友達に自慢されるたびに、うらやましくなってしまいます。
「うわ~ん、また友達に赤ちゃんできたぁ」
「仕事もパッとしないよぅ」
「昼寝している間に赤ちゃんできればいいのに」
そんな風に私がグダグダ言い出すと、「のび太的な考え方だなあ!」と夫に突っ込まれます。
そもそも、自分がのび太キャラだなんて認められないのですが、気がつくと、自分のペースを見失ってクヨクヨ悩んでしまっているのです。
でもほんと、クヨクヨ悩んでいても、しょうがないんですよね…
のび太は急に出来杉くんにはなれないし、ジャイアンにもスネ夫にもなれないのです。
3ヶ月や半年くらいトレーニングしたところで、体力でジャイアンに勝てることはないでしょう。
のび太はのび太なりに頑張って、自分なりの達成ポイントや幸せを探すしかないのです。
私も、自分の中の「のび太」を認めて、前を向いていきたいと思います。
妊活中の方に、ぜひ夫婦で見てもらいたい映画があります。「私の中のあなた」(2009年)です。
自分達がなぜ子供を必要としているのか、なぜ妊活を頑張っているのか、夫婦で考えるきっかけになると思います。
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白血病でドナーを必要とする姉・ケイトのために、受精卵の段階で遺伝子操作を行ない、デザイナーベビーとして生まれてきたアナ。生まれたときから姉に臍帯血を提供し、その後も骨髄移植や輸血などさまざまな犠牲を強いられてきたが、ついには11歳で片方の腎臓を提供することになった。アナは姉への臓器提供を拒否して両親を相手取り裁判を起こす。
なかなか衝撃的な内容ですが、不妊治療中の私にとっても考えさせられる点がたくさんあります。
おそらく、アナがいなければケイトはこの十年生きていられなかっただろうし、逆に、ケイトの病気が無ければアナは生まれてこなかったかもしれません。もはやアナは生まれた時点でケイトへの人体パーツ提供を期待されているので、臍帯血や骨髄の提供なら良くて腎臓ならダメだ、というような議論もあまり意味がありません。
どいつもこいつも利己的でロクなヤツでもないとか、自然に反するような治療なんて全部やめちまえと言ってしまうのは簡単ですが、どの人の思いも真剣なのです。私自身にあてはめてみても、夫婦だけで暮らしていくのでは本当にダメなのかとか、医療の力がないと生まれることのない子供を待つ不思議さであるとか、いろいろな思いが交錯します。
ネタバレになりそうなので結末は書きませんが、良い映画だと思います。huluでも見られます。