不妊治療は、そこそこキツイ。こんなことやってます

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地を這う花友人や親戚が不妊治療を始めたと聞いても、いったい何をやっているのか、なかなか聞きづらいものです。ここでは、自分の奥さんや家族が不妊治療を考え始めた時にどんなことが起こるのかを書いてみたいと思います。

治療は手探り。いつまでかかるかもわからない

そもそも、不妊の原因は分からないことがほとんどなので、治療は手探りです。

いろいろ調べた上で効果のありそうな治療を試していきますが、治療内容は人によって違います。子宮内膜など体の状態に問題がありそうな場合 は、薬を飲んだり手術したりして、原因を治療します。子宮や卵巣の状態を良くするために、排卵を抑制して体を休める場合もあります。

すぐに治療を卒業する人もいますし、逆に治療が数年単位になることも珍しくありません。

そもそも診察がデリカシー無い感じです

夫に説明して驚かれたのですが、婦人科の診察は、かなりデリカシーの無い感じです。内診台でお股をパカーッと広げて先生に見せて、多いときには週に3回もあーだこーだと診察します。男性が想像しやすいような例を考えてみると、女の看護師さんの前で痔の検査をして穴に棒でも突っ込んでいるようなものでしょうかね… 採卵のときなどは20代半ばのイケメン培養士さんとXXX丸出しで会話する羽目に遭ったりして、泣きそうです。

もちろん出産はもっと大変で比べ物にはならないでしょうが、辛さは比較するものでもないし、ぜひともここは茶化したり興味深々で聞いたりしないでいただきたいです。

セックスするのが治療というのも辛い

不妊治療を始めたときに、まず行うのがタイミング法です。内診、血液検査もしくは尿検査で排卵日を予測して、よきタイミングに性交することで妊娠率を上げるという治療です。

精子の寿命は約3日と言われていて、もともと3日に1日以上触れ合っていれば、わざわざタイミングを検査しなくても排卵タイミングに精子が体に入っている状態になるのですが、日本の夫婦の平均セックス回数を考慮してもなかなかそうはいかないので、性交するべき日を医者から指定してもらうことにより、近道を目指します。

診察室では、
医者「XX日に性交してください。」
私「ハイ。」
のようなやりとりが真顔で行われます。

奥さんにとっては、気の重い時間が始まります。夫のことは大好きで、本来ぜひイチャイチャしたいものの、医者にそう言われて義務となってはテンションが下がります。でも、そう夫に感づかれては夫のテンションも下がり月に1度しかないコウノトリ飛来のチャンスを逃すことになるので、なんとかその日にやる気になってもらえるように努力します。

私の場合、夫婦ともにげっそり仕事で疲れて帰宅した後、なんとか指定の日にセックスしていました。

私「昨日の朝ご相談しました通り、今日コウノトリ様が飛来されるそうです…」
夫「どうしても今日なんですかね…」
私「そのようですね…朝方にはコウノトリ様お帰りになるそうです」
(二人とも寝始める)
私「いかん!寝るな!寝たら死ぬぞ!!」
と、コントのようなやり取りをしながら、内心非常に気を遣う時間でした。

体が痛かったり財布が痛かったり

病院によって方針は異なりますが、精子の質や相性に問題があるときに有効な人工授精、他の方法でうまくいかない場合に行う体外受精や顕微授精など、いろいろな治療を進めていくこともあります。

このサイトの趣旨とずれるので治療内容の詳細は書きませんが、痛みがある場合もあり、通院回数も週3~4回くらいまで増える可能性があります。私の場合は、子宮卵管造影検査というやつが痛かったです。15年ぶりくらいに貧血を起こして意識を失いました。

費用面でも、人工授精は1回数万円ですが、体外受精の場合は40万円程度かかります。病院により若干費用の増減はありますが、大きな出費であることに変わりはありません。しかも、この先何回治療を行うか先が見えないのが辛いところです。

体外受精がダメだった時など、やさしい夫はおつかれさま会として好きなものを食べに連れて行ってくれましたが、砂を噛んでいるみたいで全く食べた気がしませんでした。

嫁は手術もするし自分で注射も打つ。すまぬが婿も多少の不便に耐えてくれ…

これまでに書いたとおり、不妊治療に取り組む女子はけっこうハードな日々を送っています。

不妊治療に関しては、どうしても夫婦の中で妻の側に負担がかかります。私の場合、全身麻酔で子宮の手術をしたし、いよいよ体外受精をすることになったときには、毎日自分で注射を打つことになりました。絶対無理!!と思ったものの、もう治療をやると決めたのだから、淡々と日々の内容を進めました。

夫は、初めは狐につままれたような顔をしていましたが、いろいろ説明を聞いたり私の姿を見たりしているうちに、一緒に頑張ろうという気持ちになったようです。診察前日に性交して翌朝診察とか、精子を容器に入れて提出とか、男性側にも負担になるような機会が何回かありますが、事前に相談して理解してもらうことにより、二人で協力できました。

不妊治療の方針や進め方は病院によってかなり違います。夫婦で診察が必要な病院もあるし、なるべく夫が通わなくてすむような病院もあります。診察を朝一番に予約させてくれて、注射を自分で打てるようにして、通院負担を減らしてくれる場合もあります。

不妊治療をするかどうか、いつどの病院で治療するかは、夫婦で選べます。いきなり夫婦のどちらかが意見を押し付けるのではなく、相談しながら進めるのがよいと思います。

 

少しでも不妊治療のイメージができたでしょうか?不妊治療は精神的、身体的、経済的にかなり負担の大きいものです。夫婦での協力は必須です。


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