体外受精がダメだったときの話

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野の花不妊治療には、時間も手間も費用もかかります。

中でも、体外受精(IVF)は人によりますが1回の治療に50万円近くかかり、私達が治療に期待する度合いも大きいです。そんな体外受精がうまくいかなかった日は…おそらく、衝撃度の高い日にランクインするのではないでしょうか。

今日は、私が初めて体外受精を試みて、失敗に終わった日のことを書きます。

採卵の数日後、私はまだ調子の戻らない体をひきずって病院へ向かいました。
診察室に入ると、いつもより看護師さんの数が増えていました。いつもは先生+看護師さん1名くらいのところ、その日はおそらく先生を含めて5名でした。
若干、ただならぬ雰囲気を感じつつ、先生の話を聞きました。

先生「受精卵を培養しましたが、途中で終了しました。」
「成功率は3割なので、想定内です。」
「ここでやり方は変えないほうが良いので、次回も同じ方法で体外受精を進めます。」
「2ヶ月(2周期)薬を飲んで休みます。」

…つまり、体外受精が失敗したということを理解しました。
クラリと目の前の景色がゆがみましたが、いつもにないスタッフの方の視線を感じ、気を取り直しました。
(どうも、このタイミングでは取り乱したりする人もいるからか、スタッフ配置が手厚くなっているようです。)

私「結果を承知いたしました。」
「休み期間後、次回の治療をお願いします。」
「お手数をおかけしましたが、ご対応ありがとうございました…」

なんとかまともな言葉を搾り出しましたが、当然、内心は冷静ではありませんでした。

「辛い思いをしたのに成果が出なかった…」
「50万円溶けた…」
「いったいいつまでかかるんだろう…」

なんとか家に帰ったものの、その後はずっと泣いていました。決して人には言えないようなダメな感じになってしまっておりました。
なのにこれから2ヶ月も休み…この調子でずっと家に居たら…心が死ぬ…。

その数日後には就職活動をしようと心に誓い、ハローワークに駆け込んだのでした。


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