妊活転職後に知った、出産関連の給付金あれこれ

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転職して間もないある日、妊娠しました。

不妊治療の成果が出たということでとても喜ばしいことではあったのですが、会社での在籍期間が短かったため、育休が取れない…ということが分かりました。

サラダ

結局流産してしまい、出産も育休も関係なくなってしまいましたが(→その時の日記はこちら ※暗いです)、給付金関連について勉強する機会になりましたので、メモとしてまとめておきます。
※補足: 1年後に再度妊娠し、当時の知識が役に立ちました

産休・育休中は無給の会社がほとんど

参考書

多くの会社では、産休・育休期間は、会社からお給料はもらえません。無給です。
無給なので、その補てんとして健康保険や雇用保険からさまざまな給付がもらえるということになります。

ですが、なぜか休み中もお給料をもらえていると誤解されがちです。

私の場合も、職場の上司や仲間から「休業中もお給料もらえるんだよねえ、いいよねえ」と言われたりして、同僚の給料を奪っているわけではありません…と若干複雑な気持ちでした。
(他の被保険者の方々の保険料から給付金をいただいているのは事実ですが、私も十年単位で保険料を払っています)

以下に、個々の給付金について記載していきます。

出産育児一時金

出産育児一時金は、妊娠4か月以降(85日以上)の出産に対して、出産費用を補う目的で健康保険から給付されるお金です。
健康保険に入っている人であれば、国民健康保険をふくめ、すべての被保険者・被扶養者に支払われます。金額は42万円(+組合によってはプラスいくらか)です。
出産予定の病院で事前に手続きをしておけば、出産費用の支払いの際には、出産育児一時金を除いた差額の支払いのみで大丈夫です。

出産手当金

出産手当金は、産前・産後休業中の給与の補てんを目的として健康保険から支払われる手当金です。
こちらは、お給料の代わりのお金なので、国民健康保険の加入者は対象外です。
(※会社員でも、飲食業、農業、理美容業、税理士事務所など社会保険の適用が義務でない会社もあります)

10年ほど前までは出産時に退職した人も出産手当金の対象でしたが、現在は、出産後も仕事を辞めずに健康保険に加入し続けていることが条件となっています。

金額の目安は賃金日額の2/3×(産前42日間+産後56日間)で、ざっくり70日分のお給料に相当する額をもらえることになります。出産予定日と実際の出産日がずれた際には、産前の日数が実際の日数に修正されます。

※注意事項としては、産休取得の開始が入社から1年未満の場合、一日当たりの支給額が、同じ健康保険への加入者全体の平均額まで下がってしまう場合があるそうです。

育児休業給付金

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育児休業給付金は、産後休業の翌日から、子が1歳になる誕生日の前々日までハローワークから支給されるお金です。
支給額は、支給対象期間(1か月)当たり、開始から6か月までは休業開始時の賃金日額×支給日数の67%、6か月経過後は50%相当額です。
うっかりすると、産後早めに時短で復帰するより、育休をゆっくり取ったほうがもらえる金額が高くなるような状況ですね…

注意事項としては、
・育児休業開始前2年間に空白期間(雇用保険に加入していない期間)が1年以上あるともらえない
・育児休業開始前1年以内に、給付を受けていなくても、失業保険の受給手続きをしてしまうともらえない
・ハローワークから育児休業給付金がもらえる状況であっても、転職から1年未満の場合、会社は従業員の育休取得を拒否できる

ということがあるようです。

社会保険料の免除

2014年4月から産前産後休業中の社会保険料が免除になりました。
育休中に加え、産休中も健康保険と厚生年金保険料の2つが免除されます。本人負担分だけではなく事業主負担分についても免除され、保険料が免除された期間分について、将来の年金額が減らされることはありません。

「3歳に満たない子を養育する被保険者等の標準報酬月額の特例」

出産後には、時短勤務や残業減などで、多くの場合賃金が低下します。ですが、この特例の適用を勤務先へ申請することにより、賃金や支払う年金保険料が下がっても、将来もらえる厚生年金額は下がらずそのままにしてもらうことができます。

結論:出産時点で会社に在籍しているといろいろお得

出産育児一時金は日本に住む人ならほぼ全員もらえますが、出産時点で会社に在籍していると、それ以外にもさまざまな給付金をもらうことができ、差が出てきます。
年収300万円の人の場合、出産育児一時金以外で、出産前後にざっと200万円ほどもらえる計算になります。

妊活中の人へのおすすめは、正社員にこだわらなくてもいいので、できる範囲でなんとかして今後の働く方向性を定めることです。
今の世の中、ご主人の収入が一生安定しているとも限りません。

「妊活や妊娠でいったん仕事を辞めて、いつか子育ての手が空いたら再就職しよう…」というのも一つの考え方ではありますが、現実問題、1~2年以上ブランクを作ってしまうと、もう一度以前と同じ条件で働くのは難しくなるのではないかと思います。私もしばらく専業主婦をしていた時期がありますが、孤独もストレスでした。なんかもう、嫌いな人とでもいいから会話がしたいと思いました。仕事を辞める前にはよく考えたほうがよいです。

私の場合、転職で収入はハローワークから給付金(就業促進定着手当)がもらえるほど下がりましたが、細く長く働くのも良いかな…という考えでいます。

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