妊活中の人が誰しも通る道かと思いますが、友人が妊娠したと聞くと、心穏やかではいられません。
自分だけ後ろに置いていかれたような、複雑な気持ちになります。

では、いっそのこと、妊娠した話は伏せてもらったほうがよいのでしょうか。
結論としては、変に伏せないでくれたほうが嬉しいけれど、妊娠しました連絡は1回くらいでいいかな…というのが正直なところです。できれば、メールなどこちらの表情が見えない状態にしてもらえると助かります。それ以上の幸せ実況中継は、受験浪人中の人にしつこく自分の入学式カウントダウンの連絡をするくらいの衝撃があるので、相手を選んだほうがよいと思います。

何人か、私の友人の話をします。
長く妊活している友人Aは、周りに気を遣われすぎて逆に傷つくような状況だそうです。
親戚一同、彼女の前では赤ちゃんネタには一切触れず、誰かが妊娠したときも自分だけ隠されていて人づてに赤ちゃんが生まれた話を聞くという状況らしいです。

別の友人Bが言うには、子供の話題に縁遠くなるとますます子供と縁遠くなりそうだから、そういう話題から避けないように努力しているそうです。

一方、私も職場に妊活仲間の友人がいました。
結局彼女が先に妊娠したのですが、どうにもこうにも言いにくそうに妊娠を報告され、その時こちらは婦人科の手術直後で今後妊娠できるかも不安な状況で、最後のランチはものすごく盛り下がって申し訳ない限りでした。もちろんランチが終わったらトイレで泣きました。相手を恨んだりはしないけれど、本当につらかったです。

ということをふまえてですが、友人の妊娠報告への対応では、どんなに辛くても、マイナスの言葉を相手に投げるのは人として絶対にやめましょう。そんな時には静かに消えましょう。絶縁宣言なんかする必要もないし、自分の状況を詳しく説明する必要もありません。「体調不良」で十分です。

お祝いの言葉を伝えつつ、正直にうらやましいと言っていい

本人から直接妊娠報告を聞いてしまったときは、棒読みでいいので祝いの言葉を伝えましょう。

「おめでとう！本当にうらやましいなあ。体に気をつけてがんばってね」といった感じで、きっとココまでなら泣く前に10秒で言えます。私に叶わない状況なのでうらやましいですよと正直に言うのがポイントです。

で、その後も相手がクドクドと幸せアピールを続けたら、こちらの気持ちを想像できずに、自分の言いたいことだけ言いたい残念な人ということです。「本当にうらやましいなあ。心から祝福するよ、まぶしいね…」と言って退場で良いと思います。

メールで妊娠報告を受けた場合ですが、自分の心の強さに確信が持てない時は、だれか信用できる人に返信内容を添削してもらいましょう。もしくは、感情を入れる余地の無いテンプレ的な内容にしましょう。

妊娠報告を聞いたときに、支えになるかもしれない言葉

あと、別に科学的な根拠もないのですが、妊娠報告への対応として、ちょっといいなあと思った言葉を紹介します。
「天国の赤ちゃんは、生まれる順番を今か今かと行列して待っている。誰かが妊娠したら、自分の番が1つ近付く」

人の幸せが自分の幸せの妨げになるのではなく、自分の幸せも引き寄せるという、先に述べた友人Bのような考え方ですね。

初めて妊娠した人をリアルタイムで喜べた

私ですが、先日初めて、妊娠した人をリアルタイムで喜べたタイミングがありました。私が不妊治療で通っている病院は患者が同時に3人入れる作りになっていて、時折他の方の治療内容が聞こえてくる場合があるのですが、隣の方が妊娠されていたのです。

「心拍が確認できました。モニターのこの部分です。おめでとうございまーす」みたいなリアルな会話が聞こえてきました。

今までの私だったら反射的に悲しくなる状況なのですが、その日は、「うわあ、おめでとう！自分の番も近づいていることを祈るよ…！！」と思えました。まあ、生きている間に自分の順番が回ってくるかどうかも分からないんですけど、それはそれとして自分のできることをがんばろうと思いました。

妊活女子も傷つける側になることがある

もう一点別の見方として、過去を振り返ってみましょう。自分が受験やコンクールで結果を出した時、就職した時、結婚した時、同じタイミングで良くない状況にあった人もいたはずです。受験に落ちたり、病気をしたり、身内を亡くした人もいたと思います。その時自分はどんな対応で、相手はどんなリアクションだったでしょうか。

お母さんを亡くしたばかりの人に、自分の親の愚痴を言ってしまったり
浪人経験者に、私の周りの女の子は全員現役で入学したよと言ってしまったり
失恋した人に、私は努力してるからうまくいっているけどね、と言ってしまったり

私自身、かなりやってしまってました…（泣）相当なKYで自己嫌悪です。でも、傷つけた相手ですが、絶縁されて当然の状況なのに、後で気付いて謝った結果、今でも友達でいてくれるんですよ。人間できてるんですよ。
だから私も、イヤなことを言われても、確信犯で無い限りキレるようなことはやめようと思いました。
 

友人の妊娠というトピックでは傷つく側に回る妊活女子ですが、別のところでは傷つける側に回ることも大いにあります。いろいろな状況の人への想像力を働かせて付き合える関係を作ることが大切です。

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