子宮筋腫持ち、からの切迫流産で考えたこと

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窓不妊の原因は様々ですが、一つの要因として、子宮筋腫があります。

私の場合、4㎝くらいの筋腫をはじめ3個大きな筋腫があり、しかも子宮の真ん中のいい場所に子宮ポリープが鎮座しているという状況でした。

子宮の平均サイズが7㎝くらいだそうなので、子宮の大きさに対してけっこうな比率です。エコーで見た時には、(素人目には)筋腫だらけでもう着床する場所がないような有様でした。

さしあたり医者からはポリープの切除を勧められたので、前の会社を退職しようとするタイミングで手術しました。筋腫については、不妊治療への影響はないとのことで、切らずにおいたままでした。

子宮筋腫持ちの妊娠でのリスク

その後私は体外受精で妊娠したのですが、子宮筋腫持ちの妊娠にはいろいろとリスクがあるようです。
具体的には、流産や早産、痛みといったものです。

検診のたび、医者に「お腹…痛くないね!?」と聞かれて何だろうと思っていたら、筋腫が8cmまで大きくなりました。そして、13週ごろに感染症を起こしてしまい、切迫流産で入院して寝たきり生活を送ることになってしまいました。(切迫流産とは流産しそうな状態のことです)
切迫流産は適切な治療をすれば妊娠を継続できる場合も多く、1か月ほどで普通の生活に戻ることができましたが、生きた心地がしませんでした。

症状としては、出血と腹痛(膀胱炎のような痛み)と、あとは熱があるような体のだるさでした。1か月くらい前からずっと吐き気がしてろくに食事ができず、吐き気と頻尿で夜中2時間おきに起きてしまい、睡眠も一日3~4時間といったところでした。歯も磨けていなかったこともあり、歯茎が腫れて浮くような気持ち悪さもありました。
1週間くらい前から本格的に体調が悪化していくのを感じていたものの、具体的に病院に行こうと決め手になるような症状がなく、どうしたものかと思っていたら、土曜の夜に出血して日曜から入院でした。

その後、筋腫の方は落ち着いてくれているようですが、不妊治療をしていた病院では特に妊娠と子宮筋腫の関連についての説明はなかったので、できれば事前に知っておきたかったと思いました。

入院中の生活と仕事の話

紫の花
私の場合、治療中の安静レベルはトイレ以外寝たきりの指示で、炎症を抑える薬を飲んで、寝ているだけの生活でした。仕事も長く休んでしまいました。

入院していた病院には、点滴を刺しっぱなしで数ヶ月長期入院している人もいました。

病院内にはボランティアの人が開催してくれる刺しゅうなどのクラブ活動があったり、入院グッズがひととおりそろう売店があったりして、病院の中で生活できるようになっていました。私も看護師さんに車いすで売店に連れて行ってもらいましたが、買った雑誌の付録のキャラクター小物が、妙にうれしかったです。

入院費用については、健康保険が使えたうえに加入していた生協の医療共済から給付金がもらえたので、それほどの負担にはなりませんでしたが、その後の影響としては、仕事を続けることに不安がありました。

仕事に復帰後は、どうせ食欲もないので、お昼休みを取る代わりに、苦しくなった時に細切れで休ませてもらいました。職場には休養できる部屋がありました。
今回、初めて知ったのですが、ある程度の規模以上の事業所では休養室の設置義務があるようです。

私が抜けた分の仕事は、先輩が残業や休日出勤をしてカバーしてくれていました。仕事は、締め切りの長いものを自分のペースでできるよう調整してもらえました。

不妊治療中から思っていましたが、体力やスケジュールの制約から全力で働けないメンバーが周りに迷惑か迷惑でないかというと、やっぱり迷惑というか、負担であることは間違いありません。さまざまな都合で、妊活や出産を機に仕事を辞めざるを得ない人もいると思います。

妊娠・出産をのぞむ女性がフルタイムで働くのは厳しいという意見もありますが、いろいろなライフイベントがあっても仕事を辞めずに続けていくためには、逆に、正社員でないと厳しいのではないかと思いました。
長く働く職場であれば、誰にも病気や介護で休みが必要になる時期が出てくる可能性があるし、制約があっても前向きに仕事に取り組む人だという信用を得るチャンスが出てきます。

そういった観点での仕事探しで大切なのは、企業規模や見た目の華やかさよりも、社風なのではないかと思います。例えば、大手百貨店の高島屋は、女性や正社員だけでなく、誰もがワークライフバランスを取りやすい企業として、各種の賞を受賞しています。(「あさがくナビ」の記事

とはいえ、誰もがそんなホワイト企業に入れれば就職に苦労しませんが、現実にはそうもいきません。
そういった場合の作戦としては、社長や役員に直接話ができるような小さい会社だと、融通が利くかもしれません。

私の場合は、私の分の仕事の穴を埋めるべく求人募集をしましたが結局人が来ず、誰もいないよりはマシ…ということで職場に置いてもらえているようです。すぐに補充の人が来そうにもない職場を狙う、というのも一案です。

いざという時に信頼できそうな病院を探しておこう

病院人にもよると思いますが、私のように妊娠に苦労している人は、その後のリスクにも気をつけたほうが良いのではないでしょうか。

世の中では豪華なインテリアや食事の病院だとか、なるべく医療の介入しない自然なお産、がもてはやされていますが、私のようにリスクあり(体外受精、年齢高め、子宮筋腫、流産経験あり)の場合の病院選びでは、クチコミでの評判や見た目の豪華さよりも、体調不良などいざという時に頼りになるかが大切です。
できれば、そういった時に頼りになりそうな病院を、妊活中から探しておいたほうが良いと思います。

具体的には、
24時間急患受付をしてくれる病院
すぐに詳しい検査をしてもらえる病院
精神論でなく現実的な治療をしてもらえる病院
…といったポイントを押さえておきたいところです。

私が聞いた、妊娠してから体調不良で病院に行くかどうかの判断基準としては、手のひらサイズを超える出血だそうですが、状況によると思うので、不安な兆候があった際には念のため病院に行ったほうが良いかと思います。

私は最初、「痛みはどうですか?」と聞かれて、「我慢できるくらいではあります…」と答えたら、「我慢しないでください!」と言われ、その後「相当痛いはずですよ、アナタ痛みに強いですねえ」と、痛みに強い人認定されてしまいました。

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